京王の催事先染め手織風(ふう)の後染め大島紬

2014年10月06日

7マルキ一元の大島紬

sou20140929a 007少し前に

shineiさんで大島紬の反物を買いました。

私が知る限り、珍しい柄の大島です。

こういう花の大柄の小糸染芸さんの小紋を
(もちろん、染ですし、色もあるものですが)

着付け教室の勉強会で巻き巻きしたことがあり

気に入ったものの(高かったので)買わなかったことがありました

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絣の拡大写真があったので

風車の形の絣が確認できました。

一元(ひともと)の大島です。

BlogPaint届いたものを確認すると

絣が細かい

写真2のように拡大してはじめて風車が見える大きさです。

5マルキの一元は見たことがありますが

肉眼ではっきり絣がわかります。

片スと一元は絣の形で区別できますが

マルキについてはよくわからないので

お勉強

旅から旅さんの大島紬大研究

5 一元のお話し
43 一元式(ひともとしき)詳述

がわかりやすいので

興味のある方はそちらを見てくださいね。

マルキによって

模様を作り出す構造が違うということのようです。

5・7・9マルキの

カタス式の絣糸と地糸の配列と割合

5マルキ カタス式 絣糸1、地糸4、 20%
7マルキ カタス式 絣糸1、地糸3、 25%
9マルキ カタス式 絣糸1、地糸2、 33%

一元式の絣糸のと地糸の配列と割合

5マルキ 一元式 絣糸2、地糸3、 40%
7マルキ 一元式 絣糸2、地糸2、 50%
9マルキ 一元式 絣糸2、地糸1、 66%

絣糸の割合が大きくなればなるほど、

手間はかかりますが緻密な模様を織り出せるということなのですが

旅から旅さんによると
カタス式と一元式の場合は、模様を表現する手段が違うって言うほうが正しいかもしれませんね。
カタス式のほうは、絣のかたまり、集合体が面そのものになって、絵模様を表すのに、優れているし、
一元式は、その絣の一粒一粒が模様そのものになるのです。だそうです。

写真3は織り出しの部分ですが

証紙が貼ってある部分は

縦糸のみ絣糸になっているので

縦糸の絣の様子がよくわかります。

絣糸2地糸2が繰り返される7マルキの構造になっています。


写真4は市亀(市原亀之助)商店広田のマーク

市亀広田の別誂えのものです

(※広島の正ヤさんに教えていただきましたので訂正します)


室町の加納の大島紬のページ

一元の生産は今1割以下(鹿児島では1%以下)であり

近い将来幻の大島になる可能性があると書かれています。

本当に手間のかかった織物です。大事にしたいと思います



京都きもの市場さんで販売中の7マルキ一元大島紬一覧

お値段の幅が大きいですが

古い反物は反幅(内幅)にご注意くださいね。
※内幅(耳を除いた長さ)が35cmだと裄66cmぐらいまで




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kimononetsu at 07:54│Comments(2) 知りたいを調べる 

この記事へのコメント

1. Posted by プチみろ   2014年10月06日 09:04
いつもとても勉強になります。
でもさらっと読み逃げしているだけなので覚えません。
私は大島は古いものが好きです。
古い反物が手に入ったときは嬉しいですが
生地が今のものより薄いのが難点です。

学ぶって限りがないですよねー
2. Posted by 龍 更紗   2014年10月06日 09:56
プチみろさん、ありがとうございますお体の調子いかがですか?コメントいただいてちょっと安心しました。
私も覚えたと思ってもすぐ忘れてしまうので、こうやってせっかく調べたことを書き留めて、あとで見返すことができるようにしています(笑)ほんとうに学ぶことは奥が深いのでキリがないです。まだまだ表面をなぞっているだけの状態です。
古いものは素晴らしいものも多いですよね。私もアンティークの大島で作った雨コート(ちりよけ)は大のお気に入りです。
お元気になられたらお会いしたいです

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